https://shimajimastanding.blogspot.com/2023/08/828.html
【勝連にもいらない! 琉球弧をミサイル戦争拠点にするな 8.28官邸前行動】
・8月28日(月)18:00~19:00
・首相官邸前
〈呼びかけ〉
島じまスタンディング ishiisugito@gmail.com(石井)
STOP大軍拡アクション 090-6185-4407(杉原)
自衛隊の「南西シフト」---海峡封鎖態勢---の主力・地対艦ミサイル部隊の、奄美大島、宮古島、石垣島に次ぐ沖縄島・勝連への配備と地対艦ミサイル連隊の完成を止めよう!
●陸上自衛隊 勝連分屯地(沖縄県うるま市)に、地対艦ミサイル部隊など約200人を2023年度内に配備する計画。
●石垣島・宮古島・沖縄島・奄美大島の4つの地対艦ミサイル中隊を束ねる「第7地対艦ミサイル連隊(仮称)本部」も配置。
●すでに(今年3月)、勝連へ移駐予定の「第304地対艦ミサイル中隊」が熊本の健軍駐屯地で編成済み。
●現在、これら新配備受入れのため、勝連分屯地の改修工事が進行中。既存の地対空ミサイル部隊の弾薬庫を改造して、地対艦ミサイルも貯蔵する予定。隊庁舎、車両整備場、駐車場などを新設。
■
「石垣島でミサイル基地が開設されて自衛隊の南西シフト第一段階が完成に近づいた」「〝安保〟3文書が策定され南西シフトは第二段階へと向かってく」という言い方を、便宜上しています。
2013年の〝防衛大綱〟で、「自衛隊配備の空白地域となっている島嶼部」への部隊配備、地対艦誘導弾部隊や地対空誘導弾部隊の保持、島嶼部への侵攻に対する奪回作戦、「南西地域における事態生起時」の後方支援能力の向上などが掲げられ、同年の〝中期防〟では、陸上総隊の新編、水陸機動団の新編、与那国島への沿岸監視部隊の配備などが明記されました。
それから約10年にわたって進められてきた琉球弧を「最前線」に仕立て上げる軍備強化を、島嶼戦争態勢の基盤づくりだとして、「南西シフトの第一段階」と呼んでいます。
この10年間、与那国島、石垣島、宮古島、奄美大島に6つの新基地が造られるなど、やりたい放題にやらせてしまった。その結果として〝安保〟3文書のもと「第二段階」へと向かう今の状況があります。琉球弧全体が、日米共同の、中国本土攻撃も視野に入れたミサイル戦争・島嶼戦争に最適化するために徹底的につくり変えられようとしています。それが、一方で戦争を構えながら(「即応態勢」)進められます。軍事化は日本全体、さらに「国民」の「内面」にまで及びます。
いま、琉球弧に暮らす人たちから、「島々を戦場にするな!」という声が私たちに突き付けられています。
□
自衛隊の(あるいは日米の)「南西シフト」は、島じまを守るためでも日本(主権)を守るためでもなく、大国同士が覇権争い(=勢力圏の奪い合い)をやっていく(全面戦争や核戦争を避けながら)ために構想されたものです。そのための犠牲の地(限定戦争の候補地)として、日本政府によって琉球弧の島じまが差し出された、という構図です。アメリカの対中国軍事戦略がベースとなっています。
地対艦ミサイルによる海峡(海上)封鎖。それが「南西シフト」の主眼です。「第二列島線」内への中国の接近を拒み、「第一列島線」内での中国の行動を制限し、経済封鎖も可能にする、という戦略を基本に、地対艦ミサイルを守りながら中国により多くの軍事資源を浪費させるべく、より多くの島じまへの攻撃拠点の分散や、基地の強靭化、継戦能力の強化、ミサイルの長射程化などが企てられています。
■
島じまを戦場にしてはならない。戦争の危機が迫っているなら、それは回避しなければならない。しかしそのもっと手前で、私たちにはやるべきことがあると思います。
「島じまを戦場にするな!」と、「本土」の私たちは島じまの住民に「言わせて」しまいました。だから、島じまの住民がそんなことを「言わざるを得ない」異常な状況を解消しなければならないと思います。軍事緊張にさらされることなく、自己決定権を奪われることなく、平和に暮らしていける環境を島じまに返していくこと。そのために、「第二段階」の恐ろしい姿を前にした今こそ、「第一段階」の完成をくい止め、押し戻す必要があります。
「南西シフトの第一段階」はまだ完成していません。石垣島、宮古島(保良)、奄美大島(瀬戸内)の弾薬庫は、まだ計画通りには完成していません。そして、勝連への地対艦ミサイル部隊配備は、まだ行われていません。
勝連分屯地は、その一部が、保安林が違法に開発された場所に造られたことが明らかになっています(※下記資料)。保安林に指定されている範囲内に、改修予定の弾薬庫や、地対空ミサイル車両広場(地対艦ミサイル車両も配備予定と思われる)などがあります。今後法律が守られるならば、保安林は復旧されなければならず、地対艦ミサイル部隊の配備などできません。
ミサイル戦争の主力となる4つの地対艦ミサイル中隊(石垣島・宮古島・沖縄島・奄美大島)とミサイル連隊本部の配備完了は、くい止めることができます。
勝連への地対艦ミサイル配備計画と、琉球弧ミサイル戦争拠点化の中止を! ミサイル基地の撤去を!
8.28官邸前行動にぜひご参加ください。
※
資料 勝連分屯地の保安林問題について
(画像資料提供:ミサイル配備から命を守るうるま市民の会)
■勝連分屯地の施設の一部が、保安林を伐採し形質変更された場所に造られていたことが明らかになった。
□保安林での土地の形質変更は森林法で厳しく禁止されている。
□沖縄県は従来から保安林の違法開発には厳しく対処し、現状回復をさせてきた。
●1912年、うるま市勝連の一帯(現在の勝連分屯地の南側を含む)が保安林に指定された。
◯戦後、この地域は米軍基地とされ、「高射特科(ホーク)部隊施設」となった。1973年2月13日撮影の国土地理院の航空写真では、今回問題となっている箇所は既に米軍により形質変更されている。
◯勝連分屯地は、1973年に米軍から返還され、陸上自衛隊の分屯地となった。
◯米軍が違法に保安林を開発してしまったのだから、返還の際、日本政府はこの一帯を森林に現状回復する責任があった。しかし自衛隊は森林に戻すことをせず、さらに形質変更を進めてしまった。米軍が開発した範囲以上に、保安林の形質変更部分を拡大した疑いもある。
◯1975年4月24日、沖縄県知事は新しい森林法(1951年制定)に基づき、この一帯を再度、保安林に指定した。
指定の目的は「風害防止」。公益上の理由が存続していたからこそ、再度指定されたと言える。
その後、保安林解除の手続きは行われていない。
◯1975年の再指定後、陸上自衛隊は、東南部の広場に米軍が設置した基地施設を撤去しコンクリートで舗装するなど、違法な土地の形質変更を行った。
◆2月27日 「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」は記者会見を行い、防衛局の森林法違反の事実を公表。
◆3月 3日 「市民の会」は知事宛に、速やかに勝連分屯地への立ち入り調査を行い、違法開発の経緯が明らかになるまで、防衛局に分屯地内の工事中止とミサイル配備を行わないよう指示することを求める要請書を提出。防衛局にも同様の要請書を送付。
◆防衛局は「当該区域は米軍により開発されており、違法な開発行為には当たらない」と弁明している。
◆3月 8日 要請書に関する沖縄県交渉。森林管理課長の回答…「速やかに現地調査が行えるよう取り組む。日程を調整中」「保安林に指定された場所で工事が行われていることが確認されれば、当然、工事は中止してもらう」「保安林に指定された場所にミサイルが配備されるということであれば、形質変更後の行為ということになるので、同様である」「保安林部分が形質変更されていることが確認されれば、一般論としては、森林に復旧させるということになる」「森林法違反の行為が確認されれば、一般的には行政処分ということになる」
◆3月13日 「市民の会」、沖縄防衛局交渉。保安林違法開発問題について追及。
◆3月30日 伊波洋一参議院議員の照会への回答で…現在実施している「隊庁舎新施設等建築その他工事」等は保安林地区にかかっていないが、2012年から2014年にかけて、保安林に指定された範囲で4件の工事を施工したことを防衛局は認めた。
◆4月 小西誠さんの防衛省への公文書公開請求により、『勝連分屯地への地対艦誘導弾部隊の配備について(2023年1月 防衛省)』という文書が開示。それにより、今年度予算措置が行われた「火薬庫改修」と「ユーティリティ改修」の2件の工事が保安林地区にかかっていることが判明。
なんと、保安林地区に火薬庫!
◆7月 5日 「市民の会」、沖縄県森林管理課交渉。前回交渉から3~4ヶ月経過したが、県の対応はなぜか遅れている。この日もはっきりしない対応。
「3月16日と4月24日に現場調査を行った」「(防衛局は伊波議員への回答で保安林の範囲内で4件の工事が行われたことを認めたが)県には黒塗りされた図面しか提供されていない。4件の工事について、現場調査の日程は決まっていない」「森林法に基づいて判断します…」「適切に対応…」
「沖縄県は速やかに違法に形質変更された箇所について、基地施設を撤去させ、保安林に復旧させなければならない。」(チョイさんの沖縄日記)
▶以上、「チョイさんの沖縄日記」を参考に作成しました。
https://blog.goo.ne.jp/chuy/e/03b1b3087eb8a565d50fe0327f37fa28
▶「8月18日(金)陸上自衛隊勝連分屯地に入り、沖縄防衛局長の説明を受けた! --- 森林法違反の事実は明らかであり、違法に形質変更した保安林区域を森林に原状復旧すること。地対艦ミサイル配備など論外」
※
うるま市の概要(うるま市ホームページより)
基地総面積は市の面積の約7.7%を占める。
米軍施設
キャンプ・コートニー(海兵)、陸軍貯油施設(陸軍)、キャンプ・マクトリアス(海兵)、嘉手納弾薬庫地区(空軍 海兵)、天願桟橋(海軍)、ホワイト・ビーチ地区(海軍 陸軍)、津堅島訓練場(海兵)
自衛隊施設
浮原島訓練場(陸自)、海上自衛隊沖縄基地隊(海自)、海上自衛隊沖縄基地隊具志川送信所(海自)、陸上自衛隊勝連高射教育訓練場(陸自)
▶うるま市ホームページ「うるま市と基地」
追記:「ミサイル配備から命を守るうるま市民の会」提供の資料16枚を ▶こちら に掲載しました。