◎沖縄を語る会・連続講座◎
◆第1回/4月3日(土)午後2時静岡労政会館・展示室
日本をはじめとする極東に対してアメリカや中国がどのような考えと戦略を持っているかを理解しておくことは、日本を取り巻く平和の問題を考えるうえでどうしても必要なことです。
第1回目は米国のアジア戦略を読み解くための2つの報告書について解説してもらいますも
■2020年アーミテージ・ナイ報告
著者のアーミテージとナイはジャパン・ハンドラー(日本を扱う人もしくは調教する人の意味であって、知日派=親日派ではない)として有名。アーミテージは去年の秋に亡くなりました。
民主党のバイデン政権が発足したが、トランプ政権の時代と変わりがないことを述べている。さらに安倍前首相は憲法9条を長期にわたって再解釈し、・・・集団自衛権に従事し、・・米国および他の志を同じくする国々との共同安全保障協力を主導した。そして環太平洋パートナーシップ(CPTTP)の包括的かつ進歩的な合意を達成した。
我が国の専守防衛をかなぐり捨て、国会で戦争法を強行可決させた狙いが、日本が主導的に中国封じ込めに乗り出すためであることを指摘している。
■2021会計年度予算から見た米海兵隊の再編
2030年を終了の目途に海兵隊の大規模な再編が始まっている。著者のマークF.カンシアンは海兵隊の退役大佐でワシントンにある国際戦略研究所の顧問。海兵隊のバーガー総司令官からの情報に基づいて書いている。
辺野古の新基地について「これは完成する可能性が低いようです。」と述べられている箇所を含んでいます。
*海兵隊を海軍に所属していたもとの形に戻し、太平洋での大国間の紛争(米中対立)に焦点を当てた戦力に振り向けて、不要な部隊は廃止する。
*現在の兵員数をイラクとアフガニスタンでの戦争前のレベル172,000人にまで減らす。
*海兵隊の運用性をさらに高め、近代化を追求する。
*地上部隊は長射程の精密兵器で武装し、3個歩兵大隊、戦車およびいくつかの対ゲリラ作戦部隊を放棄する。ほとんどの砲兵部隊では大砲からミサイルに変えられる。
*UAV(無人航空機)の導入には海兵隊は大きく後れを取っているが、数は増えるだろう。
主催:静岡・榊離語る会(静岡市清水区西久保300-12富田 英司)