英空母、日本近海派遣へ 中国けん制、西太平洋に長期滞在
2020年12月6日中日新聞
英海軍が、最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を中核とする空母打撃群を沖縄県などの南西諸島周辺を含む西太平洋に向けて来年初めにも派遣し、長期滞在させることが分かった。在日米軍の支援を受けるとみられる。三菱重工業の小牧南工場(愛知県)で艦載のF35Bステルス戦闘機を整備する構想も浮上している。複数の日本政府関係者が明らかにした。
・愛知で艦載機整備も
日本は、世界有数の海軍力がある英国と連携を深め、海洋進出を強める中国に対抗し秩序維持の姿勢を打ち出す狙いだ。西太平洋で日本と同盟関係にある米軍や周辺国以外の空母が継続的に活動するのは極めて異例。中国の南シナ海での領有権主張に加え、香港の民主派弾圧に対する英政府の強い懸念が背景にある。露骨な圧力強化だとして中国の反発は必至だ。
関係者によると、クイーン・エリザベスや打撃群の艦艇、航空機は、自衛隊や米軍と合同演習を実施する見通し。F35は米ロッキード・マーチン製で、三菱重工の小牧南工場はアジア太平洋地域のF35の整備拠点となっている。(以下略)