米海兵隊の「遠征前方基地作戦」(EABO)の基幹戦力となる海兵沿岸連隊(MLR)が、沖縄で編成されようとしている。この海兵沿岸連隊(MLR)は、また先島などへの前方配備を狙っている。
――琉球列島の日米によるミサイル要塞化を阻もう!
「第12海兵連隊を2025~26年までに、第4海兵連隊を27~30年までにMLRに改編し、今年3月にハワイで設立した一つと合わせて三つの連隊をインド太平洋地域で展開する方針」
仮想敵国である中国に近すぎて中国が大量保有する中距離ミサイルの照準内にある沖縄から海兵隊の部隊の一部をグアムへ移転する。
一方、敵地攻撃能力のある自衛隊ミサイル基地を琉球弧に林立させる日米政府の中国封じ込み政策は、沖縄・奄美の住民の犠牲を前提にした第二の沖縄戦となる。
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2022年9月7日沖縄タイムス朝刊
【平安名純代・米国特約記者】米海兵隊がキャンプ・ハンセン(金武町など)の第12海兵連隊(砲兵)とキャンプ・シュワブ(名護市など)の第4海兵連隊(歩兵)を、小規模で即応力のある「海兵沿岸連隊(MLR)」に改編する計画を進めていることが6日までに分かった。そのうちの一つは、グアム移転計画に伴い、拠点を沖縄からグアムに移す。
米上院軍事委員会が、本紙の取材に明らかにした。
同委員会によると、海兵隊は、同委員会に所属する上院議員らとの複数にわたる面談や書面報告などで、第12海兵連隊を2025~26年までに、第4海兵連隊を27~30年までにMLRに改編し、今年3月にハワイで設立した一つと合わせて三つの連隊をインド太平洋地域で展開する方針を報告している。
MLRは、離島などでの戦闘に特化した1800~2千人規模の部隊。海兵隊は30年までに戦車大隊を廃止し、輸送機MV22オスプレイや最新鋭ステルス戦闘機などを削減する方針を打ち出している。
沖縄部隊のMLR改編が普天間飛行場の移設計画に与える影響について、海兵隊当局は6日までに本紙の取材に回答していない。
米議会調査局は8月25日に公表した海兵隊のMLRに関する最新報告書で、前述した三つに加え、新たに北大西洋条約機構(NATO)の支援などに特化したMLR創設の是非を議会が検討する必要性も提起している。