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いま横須賀と日本の周辺で何が起きているのか
横須賀から海自の水上戦闘艦がすべて出動した。
11月17日 13時頃
ヘリ空母「いずも」、イージス艦「きりしま」、護衛艦「てるづき」、「おおなみ」
11月18日 13時頃
護衛艦「やまぎり」、オーストラリアのイージス艦ブリスベン
上記6隻は、21日からはじまった「海上自衛隊演習」(アメリカ海軍は“ANNUALEX2021”と言っている)に参加している。
海自は、護衛艦「いなづま」(呉)、イージス艦「ちょうかい」、護衛艦「はるさめ」、「あさひ」(佐世保)の計9隻を参加させている。アメリカ海軍は原子力空母カールビンソン(CVN70)、イージス艦レイク・シャンプレイン(CG57)、ストックデール(DDG108)の3隻、さらに、給油艦ジョン・エリクソンとラパハノック(ともに、40,900トン)も参加している。
オーストラリア軍は、イージス艦ブリスベンに加えて、フリゲート艦ワラマンガを参加させた。10日~12日までの日豪共同訓練で、「いなづま」が自衛隊法95条の2にもとづく「艦艇防護」を発動した艦艇である。
横須賀に寄港したドイツのフリゲート艦バイエルン、沖縄・ホワイトビーチに寄港したカナダのフリゲート艦ウィニペグも参加した。
海上幕僚監部は海自の参加艦艇を20隻、演習海域を「日本周辺」と発表しており、今後、艦艇の増加、東シナ海等への艦艇の移動も考えられ、今後の動向要注意である。
なお、22日には補給艦「ときわ」と試験艦「あすか」(艦載兵器の試験を行う艦艇)も、横須賀を出港した。
そんな、艦艇の動きの中で、基地問題シンポジウム「いま横須賀と日本の周辺で何が起きているのか」が横須賀で行われた。
リムピース(WEB SITE rimpeace追跡在日米軍)の頼和太郎編集長が、「米中対立と隣り合わせの横須賀基地」と題して講演。
英空母クイーンエリザベス(9月4日)と原子力空母カールヴィンソン(8月28日)の横須賀寄港-なぜ英米の空母がほぼ同時に、横須賀に寄港したのか? 横須賀配備の空母以外の空母がなぜ寄港したのか。
AUKUS(AU,UK,USAの3国)という軍事同盟が9月に結ばれた。目的は中国の海洋進出に米国単独ではなく共同で対処しようというもの。米英の支援によるオーストラリアの原潜装備が具体策として述べられている。
英国は、インド太平洋地域での影響力強化を外交方針の柱に据えている。イギリスの西太平洋へのコミットメントの表明には、英国を象徴する空母クイーンエリザベスの西太平洋への来航が必要だった。オランダのフリゲート艦、米国のイージス駆逐艦も艦隊に組込み、米海兵隊のF35Bもクイーンエリザベスに載せて、国際共同部隊としてやってきた。
西太平洋での補給拠点が乏しい英国艦隊に、グァム、横須賀、佐世保、プサンという寄港地を「世話」した米国は、極めつけのお世話として、空母を一隻、クイーンエリザベスの「ホストシップ」にあてた、と分析。
対抗してロシア・中国の艦艇10隻が日本を一周(10月18日)、日本に対する警告と分析した。
写真2枚目は、11月16日の横須賀
3枚目は11月23日の横須賀、4枚目は21日、フィリピン海で艦隊航行する日米英独加の合同艦隊(NAVY.MILより)