2022/10/23 05:00読売新聞
【パース(オーストラリア西部)=栗山紘尚、ジャカルタ=川上大介】日豪両国は22日、安全保障協力を深化させる新たな共同宣言に署名し、「準同盟」関係を鮮明に打ち出した。中国の台頭やロシアのウクライナ侵略で国際秩序が揺らぐ中、民主主義や法の支配など共通の価値観を持つ両国の連携の重要性が高まっているためだ。
「豪州は、日本の同志国における中心の柱だ」
岸田首相は日豪首脳会談で、豪州の重要性を伝えた。アルバニージー豪首相は、日豪関係は「アンザス条約の一歩手前まで来ている」と評価した。アンザス条約は相互の防衛義務を定めた、米豪、ニュージーランドによる安全保障条約だ。
安保共同宣言を署名した22日は中国共産党大会の閉幕日と重なった。宣言では中露を念頭に「侵略、ルールや規範を損なう行動を抑止する」とも掲げた。
日豪の協力が加速したのは、中国抑止という共通目標があるためだ。(以下略)