<県議選私の訴え>島尻・南城市区 MICE施設が発展の核 宮古島市区 自衛隊配備に割れる意見
2020年6月3日12:23琉球新報
7日投開票の県議選に向け、各立候補者は県全体の課題や問題だけではなく、地域別の課題についても政策を訴えている。島尻・南城市区と宮古島市区の課題を探った。('20県議選取材班)
(中略)
<宮古島市区>自衛隊配備 意見割れる
現職1人、新人2人が立候補した宮古島市区は自衛隊の弾薬庫施設建設問題を巡り揺れている。防衛省は南西諸島の防衛力強化を理由に施設の完成を急ぎたい考えだが、市民からは生活圏と隣り合わせの弾薬庫建設に危機感が募っており、反対運動が続いている。
南西諸島への自衛隊配備計画を巡っては、防衛省は今年3月26日、陸上自衛隊宮古島駐屯地に地対空、地対艦ミサイル部隊を配備した。市城辺保良地区で建設中の弾薬庫施設は2020年度末に完成する見通しだ。自衛隊配備の是非について立候補者3人のうち、県政与党系候補者が「反対」、野党系候補者2人が「賛成」と意見が割れている。
一方、経済振興、医療体制の強化なども重要な課題となっている。近年、観光客が急増している宮古島市の2020年1月1日現在の商業地の公示地価は、前年比24・5ポイント増のプラス27・3%と急騰し、前年の15位から1位になった。観光客の増加やホテルの建設ラッシュを背景に「宮古島バブル」と形容されてきたが、新型コロナウイルス感染症により状況は一変。クルーズ船の寄港や航空便のキャンセルが相次ぎ、市内から観光客が消えた。
観光客の落ち込みにより、市内の交通機関や飲食業などへの影響は甚大となっており、経済対策や市民生活の救済は待ったなしの状況となっている。
(以下略)