2023年03月23日 八重山毎日新聞
政府にも外交的解決要望
日中間の緊張関係を巡り、玉城デニー県知事に対して中国との対話による緊張緩和を求める意見書案と日本政府・中国側に対し日中両国間の諸問題について外交的解決を求める意見書案が、20日の3月定例石垣市議会最終本会議で賛成多数で可決された。
玉城知事に向けた意見書は仲間均氏が提案。知事が今月6日に訪米して辺野古基地建設に反対する立場を示したことについて「辺野古基地建設も陸上自衛隊駐屯地建設も抑止力を強化するためのもので、中国が力による現状変更を望まなければ必要ないともいえる」と指摘、「平和外交を望むのであれば、中国との積極的外交が重要」とした。
昨年8月の中国による与那国や波照間島周辺海域へのミサイル着弾、尖閣諸島周辺海域で中国公船が日本漁船を追尾し漁民に不安を与えていることも中国に訴えるよう求めた。一部野党を加えた多数で可決された。
日中両国間―の意見書は、長浜信夫氏の提案。日本政府へ近隣国との平和友好関係を堅持していくため、日中両国間の諸問題について外交的解決を図るよう要望した。
「台湾有事」が叫ばれる中、安保関連3文書にについて「抑止力強化や軍備強化が進められている。有事が拡大すれば本市は最前線となる恐れがある」と憂慮。日中両国の諸問題解決に向け1972年の日中共同声明、78年の日中平和友好条約の尊重を求めた。保守系中立を加えた多数で可決された。 (以下略)