陸自駐屯地工事を再開 中断から21日で沖縄防衛局
2020年06月11日八重山毎日新聞
石垣市平得大俣の陸上自衛隊配備予定地周辺で国指定特別天然記念物カンムリワシの営巣活動が確認されたとして5月20日から中断していた造成工事を、沖縄防衛局は10日、21日ぶりに再開した。有識者の意見や石垣市との協議を踏まえ、営巣活動が確認された周辺で突発音が生じる岩石破砕作業を一時的に控えるなどの保全対策を講じている、としている。
同局によると、有識者からは▽抱卵期から前期巣内育雛期までの間は作業音の影響を考慮し、営巣活動が確認された周辺で突発的な作業音が生じる岩石破砕作業を一時的に控えることが保全対策の一環となる▽継続する作業についてもカンムリワシの行動を監視しながら影響が生じないよう配慮する必要がある▽引き続き(カンムリワシと)建設機械との接触に注意する必要があるーとの助言を受けた。
市教育委員会文化財課によると、有識者の指摘した巣内育雛期は、ひなが成育しメスがオスとともにエサ取りのために巣を離れるときを指すが、具体的な時期については個体によって異なるという。「営巣活動に変化がないかビデオカメラによる観察も必要だ」と防衛局に提案した。(以下略)