F4ファントム嘉手納移駐、日本政府の不安に米が配慮 当初はグアムや米本土
2020年6月26日 05:30琉球新報
【東京】1970年12月に日米両政府が合意した米軍横田基地(東京都)のF4ファントム戦闘機部隊の移駐先について、米側が米軍撤退を不安視する日本政府に配慮し、当初検討された米本国や米領グアムではなく嘉手納基地に決定していたことが分かった。東京工業大の川名晋史准教授(国際政治学)が、米公文書から明らかにした。横田基地から地理的に近い沖縄を移駐先とすることで、米軍が日本防衛に関与しなくなるとの日本側の懸念を払拭(ふっしょく)する政治的判断が重視されていた。
F4の嘉手納移駐は70年12月21日に日米間で合意された。当時進んでいた日本本土の米軍基地再編計画の柱の一つで、他に三沢基地(青森県)のF4を米本国と韓国に移駐することや、厚木基地(神奈川県)の米軍兵力削減などが盛り込まれた。(以下略)