中国沿岸に地対艦ミサイル 尖閣侵入の公船と連携
毎日新聞2020年1月3日 東京朝刊
中国の公船による沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海への侵入に合わせ、中国が自国沿岸部に地対艦ミサイルを展開させている。2018年7月に中国公船の部隊が軍事組織の傘下に入ったことで、軍と連携した動きを見せており、日本へのけん制を強めている。複数の関係者が明らかにした。(2面に「米中のはざまで」)
中国は一時期、公船による尖閣周辺への領海侵入を月1、2回程度にとどめていたが、19年に入り再び月3回のペースで侵入を繰り返している。これまで公船と軍の動きに一体性はほとんど見られなかったが、中国は侵入のタイミングで沿岸部に地対艦ミサイルを並べるほか、爆撃機を飛行させるなど軍一体の行動を見せている。陸・空の部隊と連動して公船が活動できることを示すことで日本への圧力を強めている可能性があり、政府は警戒を強めている。(以下略)