2022年10月11日19時13分時事通信
国の安全保障上重要な土地の利用を規制するため、政府は11日、重要土地等調査法に基づく「土地等利用状況審議会」を東京都内で開き、対象地域の選定に着手した。第1弾の候補地として、5都道県の国境離島を中心に58カ所を事務局が提示。地元自治体の意見聴取を経て、年内に指定を行う方針だ。
重要土地等調査法は、自衛隊、在日米軍、海上保安庁の施設、発電用原子炉施設などを「重要施設」と規定。規制区域として、その周辺約1キロの範囲や国境離島などを「注視区域」、重要施設の中でも司令部機能などを有するものの周辺や特に重要と判断した国境離島を「特別注視区域」に首相が指定すると定めている。
5都道県は北海道、青森、東京、島根、長崎。注視区域として提示されたのは、八丈島(東京都八丈町)や陸上自衛隊出雲駐屯地周辺(島根県出雲市)など29カ所。特別注視区域には、航空自衛隊根室分屯基地周辺(北海道根室市)や黒島(長崎県対馬市)など29カ所が示された。