2020年10月25日
陸上自衛隊富士学校長
富士駐屯地司令 高田祐一様
富士を撃つな!実行委員会
静岡・沖縄を語る会
東富士での沖縄104訓練の中止を求める要請書
2020年10月19日から30日にかけて、米軍は東富士演習場で沖縄県道104号線越え実弾射撃訓練の本土分散訓練を始めました。この訓練は今回で17回目となり、人員約500人、車両約120台、155ミリ榴弾砲12門という大隊規模のものです。私たちは、こうした東富士での実弾射撃訓練の中止を強く求めます。
米軍は沖縄や岩国など各地で、軍事基地強化をすすめ、辺野古では新基地建設を強行しています。オスプレイを米軍横田基地にも配備し、自衛隊への配備もすすめています。これまで、沖縄での負担軽減を口実に104訓練をすすめてきました。しかしそれは、日本全土の訓練場化をねらうものであり、米軍のグローバルな展開のための訓練の一環でした。
この104訓練をおこなうことで、米軍は民間輸送機関を動員し、夜間訓練を増加させ、訓練規模を拡大し、日米の軍事的共同をすすめてきたのです。今回は10月10日から14日にかけてハワイアン航空のチャーター便で横田基地に移動し、御殿場へと兵員を輸送しています。榴弾砲の訓練時間は朝7時から夜10時までとされ、その音は市民の生活に影響を与え、環境を汚染するものです。
また、日米防衛協力指針(ガイドライン)を改訂し、日米のグローバルな軍事展開をねらっています。そのなかで、日本政府は戦争法を制定し、日本国憲法9条を改悪することで、米軍との軍事的共同をすすめています。さらに、小型空母を建造し、F35を大量配備し、攻撃用ミサイルの購入をすすめるなど「敵基地攻撃」のできる軍備を増強しています。
今年度はコロナ禍のため104訓練を中止してきましたが、東富士での訓練は今年初めてのものになります。米軍は日本による検疫なしで入国しています。そのため米軍による感染拡大も起きています。コロナ禍は防衛の名の軍拡ではなく、国際協力による防疫こそ必要なものであることを教えています。南北首脳会談、米朝首脳会談にみられるように、戦争を終わらせ、平和を創造する取り組みもすすんでいます。日本各地でも軍拡と憲法改悪に対抗する動きがあります。
私たちもそのような平和を求める動きとともに、「富士を撃つな!」「9条改憲反対!」「東アジアの平和を!」の声をあげ、今後の訓練も含め東富士での沖縄104訓練の中止を要請します。
<連絡先>
静岡市葵区黒金町55/静岡県労組共闘会議気付「富士を撃つな!実行委員会」