<9条改憲阻止の会声明>岸田内閣は旧「統一教会」と訣別し、平和・民主の憲法の原点に戻れ
2022年10月3日
9条改憲阻止の会
岸田首相は、憲法で国権の最高機関とされる国会になんの相談もなく安倍元首相の葬儀を国葬として強行しました。これは、集団的自衛権の容認を閣議で決定したことにみられる、安倍元首相が先鞭をつけた国会を差しおいて内閣が国の方針を決定するという内閣専制のやり方を踏襲するものです。これを許すことはできません。
10月3日から、臨時国会が開かれます。私たちはこの国会において岸田首相に対し、国葬と旧統一教会に関連して、まず、次の3点のことを求めます。
法律に根拠がないと指摘されてきた国葬については、まず国会で審議することが国会を国権の最高機関とする憲法にかなうことです。国会にはかることなく、安倍元首相の国葬を行った根拠と実際に国葬にかかった費用について丁寧な説明を求めます。
岸田首相に求めることの二つ目は、安倍元首相の旧「統一教会」との関係の調査です。安倍元首相がUPFに寄せたビデオ・メッセージが殺されるきっかけとなったとされており、この経緯は安倍氏の死の真相を明らかにするためにも重要です。岸田首相は、行政機関の責任者として、旧「統一教会」および故文鮮明氏をはじめとする幹部への優遇の実態を明らかにすることを求めます。岸田首相には、世界平和統一家庭連合への名称変更経緯など旧「統一教会」に対す
る行政の対応の詳細を明らかにする責任があります。
三点目は、旧「統一教会」による霊感商法や高額寄附の被害救済です。これは、岸田内閣の取り組まなければならない喫緊の課題です。違法、ないし、きわめて違法に近い集金を行う活動の実態の調査と、これについての迅速な対処が必要です。人権に十分に配慮しつつ、霊感商法・高額寄附などの反社会的行動に厳しく対処することを岸田首相に求めます。
この国会で明らかにされなければならないことは、政府が大幅に増額しようとする防衛費の額とその内容が9条を中心とする平和憲法に反するということです。これに関連して、戦争の放棄、戦力の不保持を宣言した日本国憲法に明らかに反する「反撃能力」(敵基地攻撃能力)の整備が公言されていることも大きな問題です。ウクライナへのロシアの侵攻から学び、いのちと暮らしを守る備えを日ごろから整える必要はありますが、軍備を強化することで、国民の平穏な生活を守ることはできません。私たち9条改憲阻止の会は、他国との間
で戦争を起こさないことが大切であり、そのためには、軍備拡張ではなく各国との信頼関係の維持と深化が必要だと考えています。
敵か味方かを区別し、敵とみなせば、手段を選ばず攻撃しようとするのが安倍元首相のやり方でした。それを見習ったのでは、悲惨な戦争に巻き込まれます。多様な考え方、やり方があることを認めながら、話し合いにより一致点を見出していく。この積み重ねが政治ではないでしょうか。安倍元首相の敵味方二元論を超え、実り多い国会となることを期待します。
旧「統一教会」との関係が明らかになった議員の皆さんに対して付け加えます。 関係が明らかになった議員の皆さんには、世間で批判されているから関係を断つというのではなく、旧「統一教会」による霊感商法などの被害を拡大してきた原因の一端が、自らが旧「統一教会」と関係を持ったことにあるのだという自覚を持っていただきたい。そして、その反省の上に立ち、被害者の救済に尽力していただきたい。関係を断つことは言うまでもありません。特に、細田衆議院議長には、旧「統一教会」とのこれまでの関係と今後について自らの言葉で語ることを求めます。国権の最高機関の議長にふさわしい対処を期待します。
以上
=================================================================
9条改憲阻止の会 105-0003 東京都港区西新橋1-21-18 新虎ビル2F
Tel.:03-6206-1101 Fax.:03-6206-1102
E-mail: info@9jyo.net Web: http://9jyo.net/
=================================================================