2022年10月1日 06:20 琉球新報
軍事力ではなく対話によって台湾有事を止めることを目指そうと、県内の有識者らでつくる「『台湾有事』を起こさせない・沖縄対話プロジェクト」が発足し、9月30日に県庁の県政記者クラブで会見を開いた。沖縄だけでなく台湾からも参加者を招いたシンポジウムを重ねていき、対話によって外交課題の解決が可能であるとの共通意識の醸成を目指す。
会見で、共同代表の我部政明琉球大名誉教授は「すぐに解決はできないにしても、解決を探る時間が与えられる。台湾海峡の緊張をどうすれば回避できるか、周辺地域から声をあげることが大事だ」と訴えた。
我部氏のほか岡本厚前岩波書店社長、前泊博盛沖縄国際大教授、与那覇恵子元名桜大教授の4人が共同代表を務める。
15日に沖縄市の沖縄市民会館で元駐中国大使らによる講演などの発足イベントを実施する。その後、来年2月から6月に県内でシンポジウムを計3回開催。8月には総括集会を開き、台湾や沖縄での有事の阻止に向けた共通メッセージの発信を計画している。
その他の参加者は次の通り。(敬称略)
新川明(元沖縄タイムス社長)▽泉川友樹(沖縄大地域研究所特別研究員)▽上里賢一(琉球大名誉教授)▽岡田充(共同通信客員論説委員)▽神谷美由希(ゼロミッションラボ沖縄共同代表)▽高嶺朝一(元琉球新報社長)▽谷山博史(日本国際ボランティアセンター前代表理事)▽玉城愛(元オール沖縄共同代表)▽本田善彦(ジャーナリスト)▽元山仁士郎(元「辺野古」県民投票の会代表)▽新垣邦雄(元琉球新報記者)
(武井悠)